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戦車は動けない

【作詞】門倉　訣
【作曲】青山義久

１．戦車は動けない
　　このまちの橋をわたって
　　銃口をベトナムに
　　子どもらをねらいうつ
　　　戦争は通さない
　　　戦車は動けない

２．戦車は動けない
　　このまちの夜をゆさぶり
　　血のにおいをキャタピラに
　　ベトナムをねらいうつ
　　　戦争は通さない
　　　戦車は動けない

３．戦車は動けない
　　この国の若者たちは
　　恋人をひきさいて
　　平和をねらいうつ
　　　戦争は通さない
　　　戦車は動けない
　　　　戦争は通さない
　　　　戦車は動けない

横井久美子の35周年記念アルバム「VIVA KUMIKO」を買いました。その１枚目のCDの一番最初の曲がこれでした。いきなり、会場のざわめき、咳の音（いまなら、さしずめSARSでみんな逃げ出してしまいますね）などなどで始まる衝撃的な一曲です。とにかく、横井さんのギターがすごい。男勝り（というとセクハラかな？）のピッキング（鍵をこじ開けることじゃないですよ）で圧倒します。1974年「ハノイに歌う」というデビュー盤です。
以前、どなたかのHPで読んだんですが、横井さんって、子どもをつれてコンサートに飛び廻っていて、オムツをギターケースの上で取り替えたとか。すさまじいほどの女性の生き方なんですね。

門倉の詩で、北市　数幸が作曲をした同名の曲もあります。

このMIDIは１０年目のアルバムに収録されているライブの伴奏をイメージして作りました。
横井さん、このCDでは、３行目を「ベトナムを狙い打つ」と歌ってますが、これが、ライブの緊張感なんでしょうね。

この曲のリクエストをいただいたときに、頭に浮かんだのは、あの天安門で、戦車の前に立ちはだかっている青年を思い出して、てっきり、天安門の歌かとおもってましたが、ベトナムなんですね。 【H16.9.25】 違いました。1972年の相模原での「戦車輸送阻止100日闘争」を題材にしてました。 米軍の相模原補給廠からベトナムへ送られるM48戦車を出港させず、「日本は戦争に加担しない」という意思を明確に表明したものです。 歌詞の「このまち」は相模原の事なのですね。 時あたかも、沖縄で米軍のヘリコプターが民間施設に墜落。日本の政府は手も足も出せませんでした。不平等条約の典型である1858年に帝国主義国と締結させられた日米修好通商条約並みのひどい手かせ足かせがまだ日本にも現存する事を思い知らされた事件です。