midi版はこちら    mp3版はこちら  ただいまMP3で演奏中

桑畑

作詞 門倉 訣
作曲 関 忠亮

1.桑畑の しげる葉は
  亡き母の 背におわれ
  苗植えた 昔から
  とぶ鳥さえ なじんでたが

2.桑畑は 今荒れて
  爆音は ワラ屋根に
  さける程 たたきつけ
  桑畑は 吹きさらし

3.桑畑は 握りこぶし
  振り上げて ならび起ち
  畑守る この私と
  芽ぐむ春を もとめうたう

4.春になったら 枝を伐り
  かおる葉を カゴにつもう
  むく鳥よ 高く舞い
  このよろこび 告げてくれ


これまでオルゴール版でしたが、フルヴァージョンを作成しました。
桑は言わずと知れた「お蚕サマ」のお食事であります。東京にモスラが出現したときに、桑畑が全滅した....ということはありません。

桑の畑では、葉っぱを収穫すると、茎の部分だけが残るのですが、その姿が握りこぶしに似ているのです。東京・多摩にはこの桑畑が多く、冬、この光景が見られました。その上を、砂川基地の米軍ジェット機が飛び交っていたのです。このHPでも組曲「砂川」を取り上げてますが、この中に「五日市街道の欅並木に、軍用車の群れは溶けあわぬ」という下りがあります。桑畑にもジェット機は似合いません。

蚕のことを英語では、SilkWorm そのものずばりの言い方ですね。では、繭は?Cocoonというのですよ。発音はカクーン。正式には こちらで検索してください。
なんでこんなことを言い出したかというと、今から20年程前、エーちゃんはフィリッピンのパンストなどを作るときに使うナイロン糸のメーカーさんに、ナイロンの原料を輸出してました。そこの社長サンが、ある日、「Oh! Mr.エーちゃん、これからはフィリッピンの女性も絹のストッキングを履く時代です。是非日本の養蚕技術を導入したい」とおっしゃったわけです。それからが悪戦苦闘の日々。要するに「お蚕サマ」を輸出しなけりゃならないわけです。当時、養蚕産業振興と日本の重要な外貨獲得資源である絹製品の取り扱いのため、いろいろと面倒な手続きをしなければなりませんでした。すったもんだのあげく、無事お蚕サマをフィリッピンまでお送り申し上げました。さて、あのお蚕サマは今ごろ、マニラ湾でモスラに成長しているのでしょうか。その後、その社長がシルク製品に手を伸ばして、タイのジム・トンプソンの向こうを張ったという話は聞いてません。

JASRAC情報

製作日誌:
平成14年6月9日 歌詞のみ掲載
平成14年6月10日 MIDIデータを作成
平成14年6月16日 MIDIデータの修正(3番「芽ぐむ春」の部分)。オクターブ奏法を追加
平成14年6月23日 4番の歌詞の修正。枝を切り→伐り
平成17年10月16日 最後にrit.を追加