海は目をつぶる

【作詞】吉岡治
【作曲】桜井順

浜木綿は風のままに
銀色の匂いを 匂いをまいて
磯笛の今日も聞える
故郷は 故郷は ああ、お母さん!

  波 波につぶやき
  波 波をすくえば
  指 指にこぼれて
  海はしずかに目をつぶる

砂山は雨にけぶりて
潮騒は果てなく 果てなく続き
ゆりかもめひくくむれ飛ぶ
故郷は 故郷は ああ、お母さん!

  (くりかえし)

漁り火は夜をふちどり
新月はかすれて かすれてとおく
黒松の幹をたたけば
故郷は 故郷は ああ、お母さん!

  (くりかえし)


名古屋の「ラウム」で仕入れてまいりました。

この曲は、「クレハホームソング」というラジオ番組で放送されたものです。
昭和29年から40年ごろ、ニッポン放送などで、毎日朝9時ごろに「恋さんのラブコール」などの曲を流してました。
「夏の思い出」の中田喜直が作曲した「バラ色の街で」と云う曲、「ラウム歌集」に掲載されてますが、これも出所はこのクレハホームソングです。

このクレハという会社、当時は呉羽紡績という社名でしたが、今様な「クレハ」という言い方は当時からしていたんですね。
「クラレ」と間違いやすいですが、こっちは「クラリーノ」「ベルクロ」でおなじみ。
「クレハ」は「クレラップ」ですかな。

これだけ、素晴らしい曲を提供してくれたスポンサー企業には申し訳ないですが、このクレラップにしろ、サランラップ(こちらは旭化成ですね)は塩化ビニリデンという樹脂で作られたフィルムで、環境面でいろいろと取りざたされてます。PVDC(PolyVinylideneDiChloride)といって、塩ビPVC PolyVinylChlorideと似てますね。違いはDi、要するに塩素が2つついているんです。ダイオキシン発生の仕組みはまだ解明されていないようですが、塩素とベンゼンが何らかの形で化合したものと言われてます。
その塩素が通常の塩ビの倍もあるんですから、環境にやさしくないですね。
PVDCフィルムは、匂いを通さない(GasBarrier性)に優れ、突っつき強度(耐Pierce性)、粘着性(Cling性)もよく食品包装に最適なんですが、環境面では今ひとつなんです。
因みにこの種のフィルムを総称してラップフィルムとかレンジフィルムっていいますね。(海外では、Cling Filmと云う場合が多いようです)

昔の冷蔵庫(上に氷をいれるやつ)では新聞紙でラップ。その後、サランラップになって、最近の冷蔵庫ではラップ不要になってます。技術の進歩はすごいものです。

JASRAC情報

製作日誌:
平成16年7月10日 ラウムでこの曲を歌ってきました
平成16年7月16日 歌詞のみ
平成21年11月27日 JASRAC情報がバグってました。