生きていた梅の木

【作詞】榎本哲夫
【作曲】丸山征四郎

津波が去ったがれきの中で
梅の木は生きていた
波にのまれても
梅の木は 生きていた
この梅の木は
娘が生まれた記念に植えたもの
すくすくと 育てと祈りながら

津波が去った風の中
梅の木は立っていた
しっかりと新芽をつけて
梅の木は立っていた
この梅の木は 娘とともに
大きく大きく育ってきた

けれど 娘は 娘はいない
この梅の木は 私の希望
私が 私が育ててゆく
やがて花を咲かせ
実を結ぶ
その日を夢に見ながら
夢に見ながら


うたごえ新聞2011年4月11日号(No.2241号)の紹介曲より。
同社には、3.11東日本大震災以来、沢山の復興への励ましの創作曲が寄せられています。
この曲は、足立ピースフラワー合唱団の指揮者丸山征四郎の作曲。詞は同団事務局長の榎本哲夫の作品です。
この詞は、TV番組で報じられた、津波で破壊された家のまわりを歩いている女性の話がヒントになっています。「ここに家があったんです」と言ったそこに新芽をつけた梅の木が残っており、「この梅の木は娘が生まれた時に植えたものです。大事に育てて行きます」を力強くその女性は語っていたそうです。
他にも、このコンビで「くじけないで」が寄せられています。

各地でうたの力が発揮しています。
福島県二本松市では、市からの要望で福島のうたごえの仲間が体育館に出向いてうたう会をやっています。
どんな曲をやっているのか聞いてみたところ、演歌系が多いそうです。
「北国の春」あたりは定番でしょうね。
美空ひばりの「川の流れのように」では、サビの「あ~あ~・・・」のところから避難してきている人もホッとしたような表情で伸び伸びと歌っていたとのことでした。

JASRAC情報はありません
製作日誌:
平成23年4月1日 歌詞とMIDIをアップ