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ひとつの花

【作詞】峠三吉
【作曲】田中ルミ子

ひとつの花が 野原の土に
心もないようにおちていた

わたしもあなたもそれを見た
見ねばならぬとそれをみつめた

だが春だもの 草はもえたつ
根かぶむすんで 萌えたちゆらぐ

風はながれた眞晝(まひる)は海から
夜はそれでも ふくろが覺める

北にはなほも 氷雨ださうな
西はやっぱりいばらのはな輪

 花はちぎれるうなじは折れる
 草葉ざわざわ 早くとかくす

 だがそれを見たあなたもわたしも
 みねばならぬとそれを見た

 ひとつの花が 野原におちた
 ひとつの花が 野原におちた

  みんなの心に落ちたおもひが
  みんなの心に うづくまる


田中ルミ子の第二弾は、峠三吉です。

昨年12月17日、暮れの寒い金曜日、東京・渋谷で心温まるコンサートを聴いて来ました。
そのときのメインがこの曲。
峠三吉って「人間を返せ」しか知りませんでしたけど、この曲のほかにも、素晴らしい詩をたくさん書いておりますね。
この日のコンサートでは、他に、「美しい日は去る」「誰も知らない喫茶店」「希ひ~エピローグ:美しい日は去る」を含めた4曲の峠三吉の作品が紹介されました。

JASRAC情報

製作日誌:
平成18年3月24日 歌詞のみ
平成18年3月28日 田中ルミ子さんに楽譜を頂戴いたしました。MIDIをアップ。
こういうゆっくりのテンポの場合(50でやってます)、楽譜に忠実にやるのがいいか、音符を倍に伸ばして、伴奏を早め(この場合、100になりますね)にするのがいいか、迷う所です。
平成18年4月10日 パーカッションのOpenTriangleの音などを調整しました。
平成21年11月27日 JASRAC情報を追加しました。