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母と私のカレンダー

【作詞】小川弘美
【作曲】藤原富枝

今度の日曜日は うたの練習日
この日は私の迎えがあるので
カレンダーに丸をつける
その次は 私の勉強会
この日も母は丸をつける
カレンダーの土日は
丸がいっぱい

この日は お母さんのお茶の講習会
迎えの予定を入れないで
「誰かにお願いするわ」
我が家ではこんな会話が飛び交う
私の母がいて 私がいる
母と私をつなぐ
親子カレンダー

私が忙しくなると 母も忙しくなる
母は忙しくても辛くても
いつもうたって家事をする
親子カレンダーに
私が「ありがとう」の
はなまるをいつかきっと
つける日が来るだろう

長生きしてね
お母さん!


『武生センター合唱団』&『そんな街いいな合唱団』ジョイントコンサート~ともに生きる~
日時:2008年11月9日(日)午後2時より
場所:鯖江市文化センター
この曲が、抄谷恵子さんのソロで初演されました

新聞報道はこちらから

作詞の小川弘美さんは、北陸の地、福井の「そんな街いいな合唱団」の団長さんです。
身体が不自由でうまく話す事ができないといいながらも、団長を引き受けてみんなの助けを借りながらしっかりと物事を進めています。
出産時に脳性小児麻痺を患うことで、母と子の大変な闘いの人生となってしまいました。
お母さんが手足となり学校へリハビリへと懸命な取り組みを続けた結果、今日の弘美さんがあると、お母さんは話されます。
同じ時期に同じ病気で闘った人達は、ほとんどが途中で脱落していかざるを得なかったようです。
そんな二人の人生の歩みが、少しでも聴き手に伝わったらいいなと思います。
(「そんな街いいな合唱団指揮」山﨑さんにこの曲の解説をしていただきました。)

小川弘美さんから、この曲の背景を語っていただきました。
「お母さん、私、合唱団に入りたいけど、いい?」、
「お母さんは忙しくなるけど、真面目に取り組むのならいいけど…」
と、こんな言葉を交わして20年以上になります。
どんなに辛くても人前では太陽のように明るく私と一緒に歩いてくれる母。
私と母の間には「カレンダー」があります。
母は、お茶とお花の先生です。
毎月、本当はいろんな「講習会」や「お茶会」等があるようです。
ですが、月のいいえ、一年の殆どを私と歩いてくれています。
辛い時、悲しい時は、いつも歌を歌っています。
そんな母の娘でよかったと心からそう思います。厳しく明るく強い母です。
一番の理解者の母に感謝しながら、私は仲間と一緒に今日を生きていこうと思います。

作曲者(左)と作詞者(右)




JASRAC情報

製作日誌:
平成20年9月2日 歌詞第7版とMIDI
平成20年9月4日 Marinbaのトレモロを3連符に変更。(前は、十六分音符)この方が自然に聞こえます。
平成20年9月5日 トレモロの頭の部分のVelocityをややあげておりますが、歌詞に合わせて強弱を調整しました。要するに、一見同じ音で鳴っているようですが、歌詞割をして歌詞の頭の部分がちょっと大きくなっています。
最後の「おかあさん」の最高音をF#からEにしました。
平成20年9月10日 前奏をCodaの部分を応用。
1番・2番・3番の終わり方を「すずらん」のように毎回違うようになりました。
平成20年9月11日 全体を1音下げて、Codaの最高音を1音あげてます。
平成20年9月23日 関係者のコラボレーションによる創作過程での音源提供をしてきましたが、最終調整も完了して、めでたく公開です。
こういうプライベートなことながら、このように詩にして、曲をつけることで、同じ境遇を持つ人への励ましになるというのが、うたごえの魅力ではないでしょうか。
同様の趣旨で、「霜月の午後(奥様お手をどうぞ) 」という曲があります。
ありゃ、同じような演奏スタイルでした。Marinbaのトレモロが。
平成20年11月17日 11月9日の演奏会の写真をはるかさんに送っていただきました。