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あじさい

【作詞】宮本偉
【作曲】柳井卓

1.雨にぬれてる 手の中で
  ひとり泣いてるあじさいの
  うるんだ瞳のせつなさが
  ここまで二人をつれてきた

2.風のふいてる 木の下で
  こころ淋しいあじさいの
  かわいた唇 愛しさが
  ここまで二人をつれてきた

3.雲の浮いてる みずうみで
  胸のふるえるあじさいの
  とぎれる言葉のかわいさが
  ここまで二人をつれてきた

  (間奏)

4.波のよせてる 砂浜に
  うち寄せられたあじさいの
  しずかな寝顔のやすらぎが
  ここまで二人をつれてきた


ともしび大阪の宮本さんが1960年、高知の高校生の時につくったもの。
曲は、担任の柳井先生。いつの頃からか、高知で歌い広まってゆきました。当時、高知のうたごえ喫茶「ヴォストーク(そう、ソ連の人工衛星ですね)」で毎日のように歌われていたようです。それがいつの間にか忘れ去られていたのですが、最近、藤原義一が「あなたに贈る短歌の花束」という本のなかで、この曲について「どなたか、この曲の背景、作者を知りませんか」って「たずね歌」をやったんです。そしたら、ある読者の方が、宮本さんのことを藤本さんに連絡して、また、この曲が脚光を浴びてきたようです。

作詞者 宮本偉(すぐる)さんの近影
(ご自宅で撮影、byエーちゃん)
当時の宮本青年
(高知県立宿毛高校 創立50周年記念誌から)
当時の柳井卓(すぐる)先生

名前が同じ「すぐる」のため、当初、作詞者は柳井先生のペンネームだと思われていたらしいです。
事実は、かくのごとし。
ところで、宮本さんが一番お気に入りの歌詞は2番。ところが、歌集などでは、1・3・4番で紹介されているケースが多いとか。でも、ませてた高校生ですな。

その宮本青年は、高校を卒業後1961年に東京へ。亀戸の朝日新聞の専売所(今のASA)で働きながら、舞台美術の勉強を。
新宿コマ裏の「灯」に関わりあってきたのが、1964年2月。当時、灯は第3次閉鎖反対闘争の前夜。お茶大・教育大「あらぐさ」の創設者の一人、アコ奏者の池田健さんと一緒に9月の閉鎖反対闘争に飛び込んでゆきます。

宮本さんは、現在62歳。大阪で健在です。大阪ともしびの会として、毎月第4土曜に新大阪の近く、カフェ・マルシェでうたごえを響かせてます。

JASRAC情報

製作日誌:
平成16年7月10日 宮本さんのご自宅を、かつての部下、森のフクロウさんと訪問。
取材をさせていただきました。
平成16年7月11日 歌詞とMIDIデータをアップ
平成16年7月15日 コメントを完成